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中年だけじゃない!?子供の「メタボリックシンドローム」の恐怖

 
突然ですが貴方のお子様はメタボリックシンドローム(以下メタボ)は大丈夫でしょうか?
メタボといえば中年がなるイメージを抱きがちですが実は子供でもメタボになるのです。

 

いま、18歳未満の子供は10人に1人の割合で肥満だと言われています。
さらに、両親が肥満であれば子供が肥満になる確率はかなり上がります。
  肥満家系だけど子供を肥満にしたくないと悩んでるママもいるのではないでしょうか。
しかし、心配する必要はありません。

 

子供の肥満は遺伝だけでなく生活習慣も関係するため、肥満家系だからと言って諦める必要は無いのです。

 

今回は管理栄養士の筆者が子供のメタボについてお話してゆきたいと思います。
 

1.メタボリックシンドロームとは?

 

メタボリックシンドローム(通称メタボ)は病気ではありません。
糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を引き起こすリスクの高い体の「状態」なのです。
また、メタボは生活習慣病だけではなく今流行っている新型コロナウイルスの重症化リスクをあげる原因になっているとも言われています。

 

メタボの基準は太っているということだけではありません。
ウエストの数値の他に、血圧や血糖値、中性脂肪も関わっています。
 

 

2.メタボの基準

 

大人の場合は、
①ウエストサイズ 男性85cm以上 女性90cm以上
②中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール40mg/dl未満
③血圧 130/85以上
④空腹時血糖値110mg/dl以上
①を満たして、かつ②~④のうち2項目以上を満たせばメタボと診断されることになります。
 

 

一方子供の場合は大人よりも少し厳しい基準に設定されています。
①ウエストサイズ80cm以上または身長×0.5(身長130cmの場合65cm)以上
②中性脂肪120mg/dl以上またはHDLコレステロール40mg/dl未満
③血圧125/70以上
④空腹時血糖値100mg/dl以上
となります。
 

 

3.メタボリックシンドロームになってしまう原因

①肥満

まず、メタボの定義はウエストの数値が大きいことが前提です。
従って、肥満を解消すれば自動的にメタボの定義から外れることになります。

 

肥満は、高血圧、高血糖、そして脂質異常症を引き起こします。
そのため、重度の肥満の場合はそれらの値が異常値を示してる場合が多いです。
逆に肥満を解消すれば血圧、血糖値、中性脂肪の数値をたいていの場合、正常値または正常値付近まで下げることが可能です。

 

 

②食生活

子供の嗜好を尊重するあまり、好きなものを好きなだけ与えれることがメタボの原因になります。
当然、摂取エネルギーが消費エネルギーを大幅に上回り、肥満の原因となりますが、それだけではありません。

 

まず、糖質の過剰摂取は糖尿病の原因になることはよく知られています。
糖質の過剰摂取により、高血糖の状態が続くと血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が低下します。
これにより、身体は上がった血糖値を正常値まで下げるのに十分なインスリンを分泌することが出来なくなり、糖尿病の原因になります。

 

特に糖質の多い飲料は血糖値を上げやすく、水がわりにジュースを常備している家庭では普段ジュースを飲まない家庭よりも糖尿病になる確率が大幅に上がります。

 

その他、糖質はエネルギー源ですが、使われなかった糖質は脂肪として体内に蓄積されてゆきます。
これが過剰になることで、肥満や体内の中性脂肪の上昇の原因となります。

 

  次に、脂質の摂りすぎは肥満、そして脂質異常症の原因となります。
脂肪は1gあたり9kcalと、糖質やたんぱく質よりもエネルギーが高いため、摂りすぎると糖質同様に肥満や中性脂肪の増加を引き起こします。
また悪玉コレステロール(HDLコレステロール)を上昇させる一方善玉コレステロール(LDLコレステロール)を低下させる働きもあります。

 

日本では食の欧米化により、50年前よりも脂質の摂取量が大幅に増加しています。
和食中心の食生活を心がける、オリーブオイルやごま油等の良質な油を使用することをお勧めします。

 

また、メタボが見られる子供は野菜が苦手で摂取量が不足している傾向にあります。
野菜に含まれるカリウムは体内のナトリウムを排泄し、血圧を低下させる効果があります。
野菜には食物繊維が多く含まれるものもあり肥満や便秘の解消や血糖値の吸収を促進する作用があります。

 

野菜が苦手な子供のいる家庭では野菜を細かく刻んでハンバーグなどの肉料理に混ぜ込んだり、人参ケーキなどのお菓子に使用することをお勧めします。
 
 

 

③運動不足

最近はスマホの動画やゲームなどで遊ぶ子供が増加する一方で公園などで身体を動かして遊ぶ子供は減少してきています。
身体を動かすことで消費エネルギーが増加して肥満の予防になるだけではなく血圧や血糖値、脂質異常症にも良い影響を与えます。
 

 

まず、有酸素運動を行うことで血管内皮機能(血管を健康的な状態に維持する機能)が強化されます。
大人の場合1回あたり60分、週3回の運動または毎日30分の運動で収縮期血圧(最高血圧)が20mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)が10mmHg以上低下したという報告もあります。
当然、これは子供の高血圧にも有効です。

 

次に、運動は高血糖にも有効であり、糖尿病には運動療法も欠かせない治療法です。
運動することで筋肉が増えます。
この筋肉にはブドウ糖を取り込み、血糖値をコントロールする働きがあると共に、グリコーゲンを貯蔵する役割があります。
つまり摂取した糖質は血液中に血糖として存在するのではなく筋肉中にグリコーゲンとして保存されるため血糖値が低下します。
 

 

また、運動により体内の脂肪が燃焼されることで血中の中性脂肪も低下します。
運動によってLDLコレステロール(善玉コレステロール)の数値が上昇すると言われていて運動は脂質異常症にも有効です。

 

 
運動といっても、メタボ予防の段階では1日30分鬼ごっこなどの外遊びをしたり長めに散歩をする程度で十分です。
メタボに対する効果以外にも、子供が身体を動かす場合はスマホの動画やゲームと違い、親や友達と一緒に身体を動かす場合が多いためコミュニケーション能力等の社交性の発達にも効果があります。
特に親子で散歩をする時は「道端に咲いてる花が綺麗だね。」「あれはパトカーだね。」など子供に声掛けをすると良いでしょう。

 

高血圧や重度の肥満がある場合は心臓などに負担がかかる可能性があるので主治医に相談してから行ってください。
 

④家族がメタボ体質

親が肥満や糖尿病、高血圧、脂質異常症の場合はそうでない子供よりもメタボになる確率は遥かに上がります。

 

脂質異常症で薬を服用している筆者も20代半ばで決して肥満体型ではないのに脂質異常症を指摘された経験があります。
大学時代の友達は痩せ型で塩分に気をつけているのに10代で高血圧と診断されたと嘆いていました。

 

しかし、諦めるのはまだ早いです。
確かにメタボは遺伝子もひとつの要因になりますが食生活や生活環境など後天的要素も絡んでいます。
休みの日に出かけると全員が肥満という家族を見かけた事があるでしょう。
確かに子供の肥満は両親の遺伝が1つの原因ではあります。
例えば食事は家族全員同じものを食べていてジュースやお菓子を常備して好きなだけ飲み食いできる状態、身体を動かすのが嫌いで少しの距離でも車を使って移動する、という状況では明らかに遺伝子だけが原因とは言えません。

 

もちろん太りにくく痩せにくい体質を受け継いだ、どんなに頑張っても体質の問題で血圧や血糖値、脂質異常症の数値を正常値の範囲で維持することが出来ないということは有ります。
しかし、日々の生活の積み重ねで両親ともにメタボの遺伝子を持っていたとしても日々の生活の積み重ねで子供のメタボを予防することは十分に可能なのです。
 
 

 

まとめ

 
メタボの予防には
・肥満を解消、予防する
・糖質や脂質の過剰摂取に注意し、十分な量の野菜を摂取する。
・身体を動かす習慣を身につける
・両親ともにメタボだとしても環境的要因によっては予防することは十分に可能。