健康

フットウエアとけがの急増 フットウエアによって生じる走法の違いとは?

前回、足はサポートがある靴を履いていたり、インソールを長期間使うと甘やかされて筋力が衰え、「扁平足」になりやすくなるというお話しをしました。

また扁平足は①バランス能力が悪くなる②走力の低下③衝撃が分散されずケガをしやすくなる④負荷による足の痛みが生じる可能性があり、その扁平足を予防するには幼少期より「裸足」での足育が重要とのことでしたね。

今回は、フットウエア(シューズ)の歴史について触れ、フットウエアの大切さについてお伝えしたいと思います。

①フットウエア(シューズ)の始まりとケガの急増

フットウエアの始まりとケガの急増についてお話ししていきたいと思います。

  1. フットウエアの始まり
  2. クッションシューズの始まり
  3. アーチサポートシューズの始まり

フットウエアの始まり

初期のフットウエアは山よもぎの樹皮で作ったサンダルだったそうです。1万年ほど前に使われていたものがオレゴンの火山灰の下の層から見つかっています。このサンダルは滑らかで、足の甲の一番高い部分にストラップがある作りでした。この初期の靴の機能は、ただ足の裏を守るためにあったようです。

その後の1950~60年代においては、薄い靴底のフットウエアで固い地面の上を走っていました。みんなよく鍛えられており、剛鉄の足を持っている人が多くケガをする人も少なかったようです。

クッションシューズの始まり

70年代になるとランニングブームとなり、アマチュアランナーが増えました。この事でケガをする人が増え、これがクッションのある靴の開発の始まりとなったようです。しかし、その後もケガをする人が増え続けました。

アーチサポートシューズの始まり

80年代初期になると、Nikeが足病医を招いてなぜケガが多くなったのかを検討していただいたそうです。そこで足病医は運動制御ともっとクッションのある靴を勧めました。その事でアーチサポートやより厚いクッションがある靴が開発されることとなったことが、ランニングシューズの発展のようです。ただし、それでもケガの急増は止まりませんでした。

②足のデザインと進化のミスマッチ

足のデザインと環境の進化のミスマッチについてお伝えしたいと思います。

足のデザインはどうなっているの?

足は28個の骨と33個の関節、4層のアーチから成り立っています。そして6方向への運動の自由度があります。硬いレバーを持ち、動きやすい適応できる組織とバネを持っています。そんな人間の足は走行やランニングに非常に適している構造となっています。

ではなぜ足に多くの問題があるのか疑問に思いませんか?

環境の進化とのミスマッチとは?

身体が適応できるスピードよりも環境が変化していくスピードの方が速すぎたことが原因でケガが多くなりました。環境、つまりはサポートやクッションシューズによって身体が順応した通りの走りができなくなっているのが現状です。

我々の足は神経システムが正常である以上、筋群は強化することができます。なのにサポーターやクッションを利用している事で筋はどんどん機能低下していってしまっているのです。

③フットウエアと裸足の走行の違い

裸足ではランニングをする際、「フォアフットストライク」になりやすいという特徴がありますが、サポートやクッションがある靴を履くと「ヒールストライク」になりやすくなります。靴を履いているランナーの95%が「ヒールストライク」となっています。

その2つの走法の違いについてメリットとデメリットをお話ししたいと思います。

「フォアフットストライク」走法とは? 

フォアフットストライクとは「拇趾球を中心とした足の中央から前、前足部から接地」する走法となります。

メリット

  • 着地時の衝撃が分散され、膝などの関節への負担が少ない
  • 疲れにくい
  • 足のバネを使って走るため、筋肉への負担が少ない
  • 重心が前にいくので、より楽に早く走れる

デメリット

  • アキレス腱に負担がかかりやすい

「ヒールストライク」走法とは?

ヒール(踵)から接地する走法となります。

メリット

  • 地面に接地した時の衝撃を進む力に変えられる

デメリット

  • 衝撃吸収や推進力をシューズが補うが、補いきれない
  • 重心より足が前に行くのでブレーキがかかる
  • 筋力を鍛えにくい
  • シンスプリント(脛骨の周りにある骨膜が炎症を起こす障害)になりやすい
  • 踵から接地するので接地時間が長く、スピードが上がりにくい

と2つの走法の違いがあります。

結果として、「ヒールストライク」走法では衝撃的な負荷が生じやすいのでケガが多くなってしまいます。なので裸足で生み出す「フォアフットストライク」走法をおすすめします。なので、シューズによって「ヒールストライク」になりやすくなるのはとても残念ですね…

④まとめ

今回は、フットウエアの歴史から、裸足とは違いフットウエアが生み出す走法の違いについてお話ししました。

フットウエアが進化したことでケガが増え、また足の運動機能も低下してきました。またランニングにおいて、靴によって「フォアフットストライク」から「ヒールストライク」となりやすくなり、裸足の時とは走り方までもが変わってしまいました。そのため、足への衝撃的な負荷が多くなったことがわかりました。

フットウエアってサポートがしっかりしていればよいってものではなく、下手すれば足の機能を損ねることがある事を考えていただく機会になると幸いです。