ストレートネックとは、頚椎の前弯(後ろへのカーブ)がなくなり、首が真っ直ぐになっている状態の事を言います。
頚椎は本来、横から見た時に後ろ向きのCの字になるような形状をしています。つまりは、軽度伸展位(少し伸びた状態)で前弯が保たれている状態となっています。
しかし、現代においては下向きの状態でスマホを構っている時間が多かったりとストレートネックになりやすい状態が続きがちです。胸椎の後弯(胸椎が曲がっている状態)があることもストレートネックを助長する原因となります。胸椎の後弯は、前方頭位となりやすくなり、上部頸椎の過伸展(下部頸椎がストレートになっていると、頭を上げるために上部の頸椎のみを反らす)や頸椎の前方並進(頭だけが前にでる)も起こりやすくします。
今回はストレートネックの検査方法と症状、改善方法と気をつけるべき生活行動をお伝えしたいと思います。
ストレートネックの検査方法
壁に踵、お尻、背中、後頭部をつけて立ちます。踵から順につけていきましょう。
後頭部が壁につかない、あるいは後頭部を壁に無理につけている、つけた際に違和感があるなどの場合はストレートネックの可能性があります。
ストレートネックの症状
頭痛
ストレートネックは慢性的緊張性頭痛や片頭痛の方によくみられる身体的な所見です。頭痛だけでなく、吐き気やめまいを伴う事もあります。
肩こりや首のこり
ストレートネックは頸部の筋群の緊張を伴うので、頸部首を肩こりや首こり、または背中のこりを感じる事があります。ひどくなるようなら医療機関の受診をしましょう。
首の痛み、手のしびれ
更には顔を持ち上げた際に上部の頸椎の痛みがあるという方も可能性があります。
また、下部頸椎の負担が強くなるとヘルニアを生じたりと、手のしびれを伴うこともあります。
改善方法
①四つ這い姿勢をとります。手と足は肩幅程度に開きます。股関節は90度程度曲げ、床面に垂直に大腿骨が立つようにします。手についても同様に床面に垂直に上腕骨が立つようにします。
②首を上に反らしていきます。ゆっくり頭を上げ、更にゆっくり下ろすのがポイントです。また、以下の注意点を守ってください。
1.顎が前に突き出ないように注意します。
2.耳が軸に回転するように運動を意識してください。つまり耳の位置が変わらないように注意しながら運動を実施します。
3.運動は動かせる範囲の1/3程度に留め、最終域まで動かさないようにします。
ストレートネックにならないための気をつけるべき生活行動
○スマホ・パソコンを使う時は、機器の位置は低い所に置かず目線の位置に保ちます。また、肘下にクッションを置くなどして、手の重みを軽減させます。
○枕の高さは高すぎないように注意します。枕が高いと首が前に出てしまうのでタオルを折り重ねて使用するでもよいと思います。
まとめ
現代はスマホ・パソコンを使っている時間が長く、非常にストレートネックの人が多くなってきています。私もその一人です。首を動かすと痛いし、肩こりがします。最近は右の肩にも痛みが出てきました。
なので、パソコンを使用する時は必ず、肘の下にクッションを入れるように気をつけています。スマホを構う時も位置を目線の高さまで持ち上げるように注意していますが、ハッとすることも少なくありません…笑。また車を運転する時は背もたれを倒し左下のカーナビをみながら運転することが多いので、今は背もたれを起こし、背中をしっかりと背面につける事にしました。またカーナビをやめて、ハンドルに携帯電話を取り付けることができる商品を購入しました。
自分の事だと思った方おられたら、ご注意ください。そして、最初から全部を直す事は難しいですが、注意点を知っておくことでハッと気づくことが出来るようになって、いただけると幸いです。少しずつ生活行動に変化をもたらしていくことが重要です。